多くの企業が3月決算の最終日を迎えた。弊社もその一企業だ。電車の社内にいるサラリーマンの表情は、少し疲れて見えた…
3月31日 18:30
60人ほどの事務所だが、3名しか残っていない。普段なら半分以上は残業をしているが、今期を戦いぬいた労いのため、早々と帰宅しているのだろう。
私は後輩と一緒に事務所を出た。帰る方向が反対のため、最寄り駅に着くやいなや、早々と別れた。
今期の成績は散々だった。コロナの影響をもろに受ける業界では無いが、「こういう時期なので事務機器への投資は控える」と商談を断られたことは少なくはない。
では、他の営業マンも皆売れていないんじゃないの?
といえば、そうではなかった。
全社的に目標値は未達だったものの、個人を見れば、対ノルマ150%の営業マンもいる。
私になく、他の営業マンが持っているものがあるはずだ。
本人の熱意? 提案のセンス? 商品の知識? 優良な顧客リスト? …
5年間営業をしても、何が足りないのか、まだわかっていない。
大した成績が上げられないまま、ズルズルと腐ったサラリーマンになるのだろうか…
支店長からのメールが頭に浮かぶ。
「今期成績が良かった人も、苦しんだ人も、明日でリセットです。またイチから頑張りましょう。」
営業マン6年目、“今期こそ…”の半年が始まる。